2009.08.31 Monday
チョコレート・ファイター
光が投影されるスクリーンと、自らが光源となって光を放つブラウン管や液晶画面は、まったく異なる映像伝達物である、と常に強調してきた。そこに映し出されている被写体がまったく同じものであっても、だ。そのちがいは、物理的な域をはるかに超え、形而上の域に達していると言わざるを得ない。
そう主張しつつも、いつしかそのちがいを忘れていた。
この映画をDVDで何度も見て(DVDで見る時点で、それは映画でなくなっている!)、屋上に出てからの戦いは冗長だ、などと感じていたが、初めてスクリーンで見ることによって、それらはまったく異質の運動へと変貌した。主人公ゼンの蹴り、路上へと落ちていく人間とコンクリートが接触する瞬間における肉体の質感など、画面のサイズが大きいから、という理由だけでは説明し尽くせない「触感」が突き刺さってくる。
この映画は「痛い」。そうした評価は多いのではないか。しかし、この映画が持つ真の痛さとは、打撃を与えられる肉体を、見る者が想像することによって生じるものではない。スクリーンに投影された光が、触感を伴って生身の人間を突き刺す、人智を超えた衝撃が生み出されるがゆえの痛さなのである。
そう主張しつつも、いつしかそのちがいを忘れていた。
この映画をDVDで何度も見て(DVDで見る時点で、それは映画でなくなっている!)、屋上に出てからの戦いは冗長だ、などと感じていたが、初めてスクリーンで見ることによって、それらはまったく異質の運動へと変貌した。主人公ゼンの蹴り、路上へと落ちていく人間とコンクリートが接触する瞬間における肉体の質感など、画面のサイズが大きいから、という理由だけでは説明し尽くせない「触感」が突き刺さってくる。
この映画は「痛い」。そうした評価は多いのではないか。しかし、この映画が持つ真の痛さとは、打撃を与えられる肉体を、見る者が想像することによって生じるものではない。スクリーンに投影された光が、触感を伴って生身の人間を突き刺す、人智を超えた衝撃が生み出されるがゆえの痛さなのである。
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